食のインキュベーションスペース「Sousei Marche」開業

札幌×マルシェ、新しい挑戦へ

2018年11月1日(木)、札幌市にあるサッポロビール誕生の地
その跡地にたつ商業施設「サッポロファクトリー」
新しい業態となる店舗型マルシェ「Sousei Marche」を開業します。

このマルシェの特徴は、

  • 商業施設内の店舗として設置
  • 1年中364日開催(サッポロファクトリーの定休日1日を除く)

となり、各地で広がる単発型や定期開催型のマルシェではなく、
いつでもここに来れば新しい食との出会い、楽しい会話からの買い物が出来る場を常設します。

また、名前のSouseiには

  • 創成期及びスモールビジネスのの食品事業者の支援の場
  • 創成川イーストの活性化の場
  • 地方創生への応援の場

この3つの想いを込めて名付けました。

食のインキュベーションスペースとして

東京で9年間マルシェを運営し見えてきたのは
マルシェは当初の農水省の想いである農業者の支援に留まらず、
食を扱う製造・流通事業者の創成期の成長支援につながるということでした。

農業者の方は、
自ら売ったことが無いから始まり、売り方を覚え、売上があがり、ファンがつき、
売上としても売り場としても価値が見えてくるようになってきました。
同様に、例えば個人輸入業を始めた個人事業主の方や、
小さな工房でお菓子をつくっている製造業者の方なども マルシェを通じて成長をしていっていることに気が付きました。

マルシェが生じる前の小規模事業者の販売は、コストのかからないネット販売が主流でした。
販売サイトをつくるのは容易ですが、お客様へ認知・購入してもらうまでに時間とお金が実際はかかります。
しかし、マルシェでは低コストで出店し、
そこに買い物に来る方が来られる為、まず見てもらうことができます。
そこから、マーケットはもちろん、品質・価格・容量・パッケージなどなどそうしたものが合っているかなどを
マルシェ出店でお客様との交流・会話を通じながら探りつつ、より売れるお店へと成長していけます。

まさに、これは食のインキュベーションスペースでした!
売り手と食べ手が実際に交流をしながら、
双方ともに成長をしていくことが出来る、素晴らしい仕組みなのだと感じました。
札幌でも北海道の食品、ではなく北海道の食を扱う事業者の方々と、
サッポロファクトリー近隣、来場のお客様への「食」での成長の場として機能していくようにしていきたいと思います。

再開発が進む創成川イーストエリアの面白さ

サッポロファクトリーのある創成川イーストと呼ばれるエリアは、現在再開発の真っただ中。
もちろん、サッポロファクトリーも年間約700万人の集客を誇る施設ですが、
近隣にはここ10年で約30棟ものマンションが建設され、人口は6年で約20%もUPしています。
店舗を展開するサッポロファクトリー3条館2Fは、
来夏には建物直結でタワーマンション2棟と新設される中央体育館が開業しますます人気が広がるエリアになっていきます。
こうした結果、徒歩10分圏内の人口は約1.4万人おり、近隣住民の上質な食の提供場所としても機能していくことが出来ると思います。

1年中開催するから出来ることがある!

東京など既存のマルシェは、ヒルズマルシェ(毎週土曜日/赤坂アークヒルズ)をはじめ、
定期的に広場や公共空間を活用して仮設テントを設置し開催するものですが、
今回は商業施設内に店舗型でマルシェが出来る場所を開業します。
つまり、1年中同じ場所でかつ商業施設内でマルシェを行い続けられるということになります。

1年中開催によって、今までできなかったことが出来る可能性が広がってきました。
例えば、一定期間での市町村のアンテナショップ展開
毎月1回や毎週1回などでは単発での出店になりますが、
Sousei Marcheでは1か月間帯で東神楽町のアンテナショップを開業してみたりということが可能になるということです。
また、食品事業者にとっても、気軽に自社の店舗を札幌の商業施設内にもてることにもなります。
毎日開催しづつけるからこそのマルシェの在り方をつくっていきたいと思います。
北海道内179市町村の様々な農・食の事業者の成長に使ってもらうことで、地方創生へとつながっていくと信じています。

大都市、中枢都市、田舎町で場所をもつ価値

今回の札幌出店によって、
弊社では東京都の港区・中央区・千代田区(昼間人口約230万人)でのマルシェ運営(ヒルズマルシェワテラスマルシェKITTE前地下広場マルシェ浜町マルシェ)、
札幌市(200万人)での店舗型マルシェの運営、
東神楽町(1万人)での八百屋「ハル・マーケット」の支援を行うこととなり、
人口はもちろん、所得や年齢分布、家族構成、環境面などが大きく違う場所で
「農業支援・食の発信」を行うことが出来るようになりました。

農業支援会社としてマルシェをはじめ様々な活動をさせていただく中
弊社の在り方として、流通や販売での支援を行うのではなく、
農業者自身の成長につながる仕組みづくりの重要性と意義を深く感じ、
そうしたセミナーなどをさせていただく機会も増えてきていました。
まさにマルシェや八百屋はそうした成長・学びの実地場所として必要不可欠だなと感じています。
それを、様々なマーケットで行えることで、出店者の出店エリアの選択肢も増えますし、その分学び方も増えます。
弊社もノウハウが増える分、提供できる情報も増えていく為、
より成長につながる場づくりをしていくことができるのではないかと思っています。

Sousei Marcheの目指すべき先

マルシェの魅力・醍醐味は、1対1のコミュニケーション販売型であることです。
1800㎜サイズのテーブル1本を挟んで、作り手と消費者が様々な会話をしていきます。
ロゴのSも2つの吹き出しを意味しており、コミュニケーションが生まれ、そこから人と人がつながっていき、その先に「美味しい食事と会話が弾み食卓」が生まれ、食べる楽しみが増えていくことで農家や食品事業者もHAPPYになっていくと信じ、11月1日より札幌でSouseiMarcheを展開していきます!

>>Sousei Marche概要はこちらから
>>出店希望者はこちらをご覧ください

【代表ブログ】農家らと会社をつくってみた件②~事業&成長編~

前回のブログでは、株式会社東神楽アグリラボを設立したきっかけについて書きました。
今回は、その会社の第1弾事業、HAL・Marketについて書いていきます。

▼2017年6月に開業したHAL Market(ハル・マーケット)
※下の写真は2期目の店舗の開始時の様子(撮影2018年5月)

第1弾事業で考えたコト、達成したいと思ったこと

経営者としての成長を目指す株式会社東神楽アグリラボとしての最初の事業は、八百屋の経営です。

その理由は、
出資者の農業者に、「流通経路や価格形成の仕組み、価値の見せ方などを体感してほしい」と考えたからです。
稲作中心の農協出荷形態の場合、農家が向き合う日々の相手はJAとなります。
よく言われる話ですが、そうすると出荷した農産物がどこへ流通して、いくらになって、誰が食べたか分かりません。
流通経路としてこのJA出荷のスタイルに私は否定的ではありません。

ただ、経営者として、JA出荷だろうがそうじゃなかろうが、
流通・価格・価値への理解は深くしっておかなければ、
万が一何か既存の事業モデルに問題が生じた時に対処が遅れるかできないと考えています。
そのため、まずは地元で八百屋を経営し、これらを学んでほしいと感じました。

偶然にも、東神楽町には道の駅もJA直売所も無く、農家別に軒先直売所が十数件、
週3日午前中だけ営業する直売所があるだけで、
地元町民が気軽にいつでも地元の野菜を買える場所が存在しなかったこともあり、
事業としても勝算は十分にあると考えました。

何故、直売所ではなく八百屋なのか?

当店は「直売所」ではなく「八百屋」です。
メディアでの掲載でも絶対に直売所と表記をしないでほしいとお願いをしています。
そこの違いにどんなこだわりがあるのかと不思議に思われますが、お客様には何の関係もありません。
事業を行う我々が、直売所ではないというポリシーをもり事業をやっていることが、学びにつながるのです。

下の図に記載していますが、いわゆる一般的なJAなどが運営している直売所では、
販売店舗としてみた時に、商品構成や価格形成、訴求ポイントなどがコントロールされていないことが多いです。
その為、お客様も直売所=安いという認識がつき、結果として安物競走の場づくりになってしまっていることをよく見かけます。

弊社の場合は、あくまで「小売店舗」として、お客様に価値を届けたいと考えており、
その為に農家などから必要な農産物を仕入て販売しています。
もちろん、このお店側の経営者=出資・出荷農業者となっています。
野菜を出す側、仕入れる側、双方の視点から運営することで、より学びになるようにと考えています。

「価値」の出し方への試行錯誤

では、どんな価値をだすお店にすればよいのか。
事業開始前に出資メンバーに長い時間をかけて考え続けてもらったのが、この部分でした。
事業をやる際には、コンセプトが重要です。私の考えでは、「コンセプト=やる理由」です。
なぜ、それをやる必要があるのか?ここをしっかり決めていかなければいけません。
今回の八百屋をやる理由は最初の述べた通りですが、その次に大事なのは、
その八百屋でお客様に何を届けるか=価値提供となりますので、
その部分を時に夜中の1時過ぎまで会議をしながら知恵を出し合いました。
そうした中で出てきたのが「できたて野菜」をお届することでした。
そしてそれを基に、量り売りスタイル、野菜を美味しくする調味料などの展開へと続いていきます。

この価値を考えぬき、お店の軸にしたことで、
全員の中に八百屋をやる理由と八百屋で表現すべきことの2つがセットされました。
これらがぶれると、事業の向かう方向性や議論のようで議論ではない話し合いなどへ道がそれてしまいます。
また、例えばこうした価値をつくった結果、価値にあてはまらないことから当店ではドレッシングは一切扱っていません。

1年やってみたメンバーの感想

こうしたことを考えながら、事業をスタートさせ、もちろん事業スタート後も課題は常に起き続け、今なお課題はたくさんあります。
しかし、優秀なスタッフに支えられ、またSNSでの議論によって高速PDCAサイクルになるように議論が進みつつあり、
間違いなくどんどんと良いお店になっていってると思います。
もちろん、大勢が関わっているので、意見が食い違うことも多々あります。
しかし、コンセプトや価値がそもそも無く、ぶれぶれで進めてはいませんので、
前進をするための議論ができる場になってきているとうのも、学びであり成長ではないかなと思っています。

下の動画は、1年目の活動報告会の様子ですが、
メンバーで一番口下手な中村くんですが、しっかりと自分の考えを述べているので嬉しかったです。
活動報告会を開いたのも、この活動(起業から八百屋の経営)において、東神楽町をはじめ近隣市町村の多くの事業者、人々のご支援と声援があり出来上がったこともあり、そうした方々にお忙しい中ご出席いただきて、開かさせていただきました。

2年目開始、お店とメンバーのさらなる成長へ

1年目の営業を昨年11月7日に終え、活動報告会などを終えたあと、
隣町旭川市で開催された道北ビジネスプランコンテスト にエントリーしたところ、
最終審査プレゼンテーションに残り、大賞は逃したものの、会場にいた全員の投票で獲得する「来場者賞」を受賞いたしました。
弊社としては、お客様に評価を一番いただけたこともあり非常に自信につながる結果ともなりました。

そして、第2期は今年5月14日にOPEN。休みの間も含め、出資メンバーやスタッフらと会議を重ね、
昨年よりお店も広くし、アイテム数も増やし、スタンプカードや臨時土曜日営業など様々な工夫をして
より地域に求められるお店作り、学びと成長につながるお店作りへ向けて邁進していってます。

まだまだ課題も多く、理想のお店とはいえませんが、
昨年のリピーターの方もご新規のお客様も増えてきていますし、
何より近隣市町村の飲食店舗やペンションなども仕入に使ってくださるようになってきて、手ごたえをつかみつつあります。

もし、旭川空港へ降り立つもしくは乗ることがあれば、空港から車で15分ぐらいですので、立ち寄ってみてください。

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