【代表ブログ】マルシェという6次産業で10億円へ①

<1>マルシェで目指すべきこと

大学生時代に携わらせていただいたのが、「野菜ソムリエの店Ef:」という八百屋の立ち上げ・運営。

その時身についた、100円単位の農産物を売買するという商売が基本にあるままに今がある私。

最近、仕事でお世話になっている方々から、

もっと大きなビジネスを創って動かせるはずだよ、とアドバイスをいただいても、

大きな金額のお金を動かすというイメージがわかず、どうしたもんかと考えていました。

(もちろん、それだけの能力が無いともいえます!!)

 

そんな時、あ、これならやる価値があるのでは?

と思ったのが、

大きなビジネスといえないかもしれませんが、

事務局業務をしているマルシェで合計が

年商10億円のマルシェを構築する

ということでした。

 

結局、100円の商品売買の延長線上ですので、

人の思考回路は中々変わらないなと思いつつ(笑)

 

この数字の根拠がどうこうというよりは、

何故これを掲げようと思ったのかは、

一般社団法人マルシェ・マーケット研究所

を立ち上げた理由が大きくかかわってきます。

2009年に農林水産省の補助事業として、日本のマルシェは産声をあげました。

「マルシェ・ジャポン・プロジェクト」

 

(地産地消・産直緊急推進事業のうち仮設型直売シス テム普及事業)

 

大都市の中心部においてテント等の仮設設備による直売(マルシェ)を開設し、

 

生産者が都市の消費者と対面で自ら生産した農林水産物を直接販売する取組を

支援する

ことにより、

生産者の所得向上と都市住民の農林水産業への理解促進を図るとともに、

 

マルシェの運営モデルを構築し、普及を図ることを目的としている。

 

担当所管:農林水産省総合食料局 食品産業振興課外食産業室

ヒルズマルシェをはじめ全国12団体が事業予算でマルシェを始めました。(補助金は単年度で終了)

都内ではお台場、赤坂サカスなどでも実施されましたが、

今も継続開催しているのは、

Farmer’s Market @ UNU(毎週土日開催)

ヒルズマルシェ(毎週土曜日開催/主催:森ビル株式会社)

の2つのみとなります。

弊社が事務局のヒルズマルシェはもちろんですが、

毎週土日に開催し続けているFarmer’s Market @ UNUは単純に凄いことだと感じます。

2009年の補助事業前にも朝市やマーケットみたいのは都内でもありましたが、

マルシェやマーケットと名前を付け、年中毎週大規模開催するものは無かったかと思います。

 

あれから8年がたち、都内はもちろん全国中にマルシェ・マーケットが登場してきました。

農林水産省の目的にもある、「マルシェの普及」が広がっているのかと思います。

一方で、とかく何にでもマルシェと名前を付ければ人が集まるという、

一種のブームの様相を呈している空気感が漂っているのも事実で、

弊社にも単発で集客用のコンテンツとしてマルシェをやりたいという依頼が舞い込んできます。

(そういったものは、基本的にはお断りしています)

 

<2>マルシェとは一体何か?

そうした中で、マルシェとはそもそも何だったかと考えていた時に出会ったのが、

一般社団法人マルシェ・マーケット研究所の理事にも就任していただいた

ロンドンのマルシェを社会的効果から調査し、日本でも調査をしていた鈴木美央さんでした。

そのロンドンの研究報告やそれを元にした都内での調査内容、結果を聞き

ヒルズマルシェで構築してきた雰囲気や生産者と生活者の距離感は間違っておらず、

その路線をより明確にしてしっかりとした形にしていくことが重要だと実感しました。

一方で、先ほど述べた通り

日本のマルシェはイベントコンテンツの1つとしてブームで終わってしまう危険性がある

というのも感じました。

 

まずやるべきは、「マルシェ」とは何か?ということを定義することでした。

事務局をさせていただいているヒルズマルシェワテラスマルシェ浜町マルシェを振り返り

どこに価値があるのか、一体どんな業態なのかを考えて出てきたのが

コミュニケーション型移動小売業

という定義づけでした。

この定義における重要なポイントは「小売業」であるということです。

現状では

マルシェ=新鮮かつ安い直売所のようなところ

マルシェ=賑やかでたまに見かける=イベントのようなところ

とみられていると感じています。

まだお客様もマルシェとの付き合い方、距離感をどうしていいか探っている状況だと思います。

しかし、8年やっているヒルズマルシェはリピーターが7割以上の近隣住民で構成されており、

付き合い方、距離感が熟成されてきていると思います。

 

マルシェは直売所(=委託販売方式)とは違うと考えますが、その違いは、

販売商品の選択権を店舗側が有しているかどうか

だと思います。

「委託販売方式」

 

商品を販売する際に、お店では委託販売と仕入販売の2つのパターンで行われます。」簡単に説明すると

 

委託販売:商品はお店で預かり販売を行い、在庫商品は業者に返品

 

商品ロスのリスクをお店側は受けない

 

仕入販売:商品をお店で販売する分を全て購入し、販売する

 

商品ロスのリスクはお店側が負担する

 

一般的な直売所のように

・出店希望をすれば出られる(会員・登録事業者になれる)

・会員になれば(出店事業者)になれば、何を売ってもいい

というスタンスでの事業展開では、結果として

・安物競走(競合商品に勝つ為の値引き合戦)

・悪貨は良貨を駆逐する(品質よりも安値に反応する客層が増える)

につながっていくと思います。

一方で、小売業(仕入販売)では

・商圏ターゲットに合わせた商品ラインナップの仕入・販売

を行うことで、商品を正しく販売し、利益をです構造にあります。

※もちろんその結果の選択として安売販売をする小売事業者もいます。

 

こうした意味で、直売所ではなく、必要な商品を正しく集めた小売業である方が、

商圏が小さなマルシェとしては存在意義と価値があると思います。

また、物件を借りてお店をつくる一般的なお店ではなく、

ノマドワーカーのように弊社のマルシェという店舗が様々な場所で展開をしていく為、

「移動小売業」としました。

その為、固定した商品(マルシェでいう出店者)がずっとあり続けるということは考えていませんし、

クオリティの低い商品は入れ替えが必要になってきます。

ここで大切なのが、マルシェにおける商品の位置づけは、

販売商品の品質×販売員の能力で決まるということです。

ここに、最後の「コミュニケーション型」の意味がついてきます。

 

通常、小売業はお客様が自由に商品を陳列されている所から選択し、レジで精算をします。

マルシェの場合は1800mmの机1つ1つに商品と販売員がついている環境です。

スーパーで言えば、カテゴリー別・棚毎に販売員がついて説明をしてくれるイメージです。

ここで重要なのは、このスタイルにこそ、マルシェの価値があるということです。

普通に販売されているNB商品や安値競争に持ち込むような商品販売ではなく、

地方のPB商品や高品質だが小ロット、高単価商品、農家自ら生産した農産物など

都市生活者がなかなか見ることがない商品に対して、

納得する(=購入決定をする)まで商品について質問をすることができる。

というのが非常に重要になってくるのです。

ですので、どんなに良い商品だとしても、説明を満足にできない販売員では売れません。

弊社のマルシェでも同じ商品でも販売員が変わるだけで売上が大きく変わる事例はたくさんあります。

また、私がかつて運営していた八百屋でも同じことがありました。(原点はやはりここなんですね笑)

つまり情報提供・商品説明が必須の業態になるのです。

 

結果として、マルシェは

コミュニケーション型移動小売業である。

という定義にいきつきました。

 

次は、

>>(3)マルシェの定義を具現化する4つの視点へ続く

農業プロデュースにとって「マルシェ」という場は・・・

事業の1つ「場のプロデュース」として、都内3か所でマルシェ事業を展開しております。

その1つ、「ヒルズマルシェ」が2016年10月で8年目に突入しました。

NPO法人農家のこせがれネットワークとして事務局を引き受けさせていただき、

昨年春から弊社(株式会社AgriInnovationDesign)の方に事務局を異動させていただき

当初、出店者の1枠だったところから、途中から事務局業務を担当させていただきました。

(・・・懐かしい、あの頃はまだ相当痩せていた。。。)

 

さてさて、そんなマルシェも今では都内をはじめとして全国各地に広がっており、

あちらこちらで見かけるようになりました。

弊社にとってマルシェは

★ 「地方」と「都市」を結ぶ場

★ 農家にとっての学び場

★ お客様にとっての食を楽しむ場

と捉えています。

元々農林水産省の事業で始まったマルシェ(2009年度事業で全国にて展開された)で、

農業者が都市部で収益を上げる場を作るという目的でした。

マルシェ出店=利益が簡単にあがるとは思っていませんが、

東京というマーケットを知る、都市消費者と相対で商品提供をする

などを行うことで、作物展開や商品開発、販路開拓への学びとしてつながっていけばと思ってます。

もちろん、中には毎週来られて自社の収益の柱の1つとされている方もいますが、

そうなる為には長い時間が必要となります。(継続的に1年程度の出店は必要=リピーターを捕まえる)

 

地方での仕事もさせていただく為、

From 地方 To 東京

を考えている農業者にとって、いきなり営業や進出ではなくこうしたマルシェを活用してほしいと思ってます。

講師を務める、女性農業次世代リーダー育成塾でもヒルズマルシェでの出店を通じて、

BtoCの難しやさ、小売・営業の厳しさなどを実感してもらっています。

もっともっと多くの農家の方に来てもらいたいなとも思っています。

 

また、「小学生のなりたい職業1位を農家に」を標榜する弊社としては、

農家や農業と無縁のお子さんやお母さんが、こうした場で接点をもてることで、

メディアで見る農業や農家とは違う感覚を捉えてもらえればと思いますし

そこで売られている新鮮な農産物や良質な加工品と出会うことで、食事の楽しさが増えてくれればと思います。

近隣住民やオフィスワーカーにとって生活の一部となるようなマルシェを構築することで、

そうした食や農とのつながりを増やしていきたいと思っています。

 

さてさてヒルズマルシェ10周年はどう盛大に展開していこうか・・・わくわくしますね!

3年目となる女性農業者の経営塾、今年度も開始!!

2014年度から行っております

女性農業次世代リーダー育成塾(農林水産省補助事業)

の第3期が6月末から始まりました。

 

昨年までの2期を講師陣などで振り返り、

2年分での気付きをいかして3期生では1つの完成形としての研修フォームを構築していく予定です。

そんな3期目も30名が

北は北海道空知郡上富良野町から

南は鹿児島県南九州市頴娃町まで

18道府県からと全国各地から参加されています。

 

▼第3期生と講師

_DSC0159

 

第2期までを踏まえた修正部分としての一番大きなことは

対象者と得られる成果をもっとこちら側がぐぐっとよせて提示していかないといけないということでした。

その為第3期は、受講対象者をより明確にして入塾説明会を行いました。

まず「育成塾とはどんなところ?」という部分では4つの提示を行いました。

1)「事業の成功」を最優先します

2)事業経営について自ら考え、適切な判断ができる人材を育てる場です

3)マルシェ・FOODEXでの販売方法・スキルの習得、拡販だけを目指す場ではありません

4)多様な人たちと協働し、お互いの姿から学び合うことを求めます

 

そして、

「育成塾で得られる成果」とはでは2つの成果をあげさせていただき、

1)自農園・自社の事業の

①進むべき方向性

②実現に向けてまず取り組むべきこと

を明確にできます

2)経営に携わる人材に求められる意識、思考、コミュニケーション、行動が鍛えられます

の2点としました。

 

そして本質としては、

「教わる」ではなく、「気づく」「考える」力を伸ばせるようにしていき、

卒業後も自分で自主自立した経営者になるべく授業を進めていきます。

その授業の方法では前回までと同じですが、

座学にとどまらず、実習・実践、現地訪問と様々な角度から学びをしていただきます。

 

難しい言葉を並べ立ててではなく、

不要な情報を過度に与えるのでもなく、

儲かりそう!というありもしないヒントを教えるのでもなく

学び、試してみて、気付きを得て、自社の経営に反映させていく

を繰り返し繰り返し3月まで行っていきます。

 

▼フィールドワークの振り返りをグループワークしている様子

_DSC0167

 

▼「商圏」を理解すべく巣鴨を訪れて学ぶフィールドワークの様子_DSC0258

 

さてさてこうした受講生が3月までにどういった変化が訪れるか、

昨年に引き続きこの成長していく意識や表情をみていくことができるのが楽しみです!

 

しかし、残念ながら

女性だけが対象とするこの授業の意味や価値は、前にもこのブログでも書きましたが、

今回も夫の理解がまだ得られていない、家族が話を聞いてくれない

という状況で参加されている方もおります。

私から言わせるとそんな男性経営主は

小さな世界でお山の大将を気取って、必要のない自己満足というプライドを満足させる

私の20代前半と同じような、思い出すと恥ずかしくて穴掘って埋めてしまいたくなる状況から

早く意識と行動を脱却していただき、

女性というよりも、もう1名のビジネスパートナーをぐんぐん成長させて、

一緒に利益の出る事業体としての成長を遂げてほしいなと思います。

ジェンダー問題というよりは、単純に無理無駄ムラをなくして効率的に考えれば、そうなるよねって思います。

私自身が再びそうならないように自戒の念を込めて、蛇足ですが書いてみました。

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