育成塾を終えて(4)「東京」に「集まる」必要はあるのか?

LINEで送る
[`evernote` not found]

女性農業次世代リーダー育成塾を2年間を振り返っての4回目。

今回のテーマは

東京に全国から集まる理由はあるのか?

です。

 

女性農業次世代リーダー育成塾では、

毎月1回(6月~3月)、合計10回東京(一回幕張)で1泊2日の研修を受けるスタイルになります。

研修や講義という中では、TVのCMでもあるようなスマフォでの受講すら出来るような技術革新の中、

わざわざ全国中から東京へと多額の旅費(税金)をかけて東京に集まって行う必要があるのでしょうか?

 

結論から言えば、あんまり無いと思います。

 

受講生の大半がこう言います。

「全国の同じように頑張っている女性農業者と出会えたのは宝物」と。

そう言える仲間と出会えたことはとても素晴らしいことだとは思います。

が、税金をかけた価値=「全国での仲間との出会いが生まれる」ではないです。

あくまでも

自立した経営体となるべく経営者になってもらうことが成果の税金投入です。

 

「東京」と「集まる」を分けて考えていきますが

東京で授業を行う意味はどこにあるのでしょうか?

カリキュラムとしては

授業を通して、六本木で弊社が事務局をさせていただいているヒルズマルシェでの販売研修や

都内のマーケット視察、FOODEX JAPANでの出展・視察など

東京に来なければ実施できない内容がありますが、

これもまた東京に集まる価値に直結は出来ないと思います。

 

「東京」である必要性は、

集まる必要があるならば交通の利便性から考えて東京以外には難しい。

ということぐらいかなと思います。

 

「集まる」意味はどこにあるのでしょうか?

授業を習得して自社の経営・事業に活かすだけなら必要性は無いと思います。

ただ、これが難しい部分なのですが、

2回目のテーマ「どんな女性がターゲットなのか」でも書きましたが、

まだまだ経営や事業についてしっかりできていない=自分自身で自社を語れない方

がメインターゲットだとするとその方々は

自分たちの何が課題で、何が原因で前に進めていないのかを正しく把握できていない

方がほとんどなのです。

 

ここで、「集まる」必要性よりも「向き合う」必要性が生まれてきます。

最初の向き合いは受講生と講師の向き合いです。

受講生と直接対峙して話を聞くことで、講師側がそれぞれの何が問題と課題かを

客観的に見て伝えていく作業が必要になるのです。

これに関しては、直接会って話を聞くことができないと見えてこないものがあります。

 

 

この向き合うことの1つに全受講生の仕事場へ、講師を代表して私が伺わせてもらう現地訪問があります。

授業の中だけで色々と見えてくればいいのですが、

一人で農業をされている方よりも、嫁や娘の立場としてという方が大勢いらっしゃるので、

旦那さんやご両親ともお会いさせていただき、様々なことを伺います。丸裸になるまで。。。

この現地訪問での情報を講師陣で共有していくことで、

ようやく受講生それぞれの顔が見えてきますし、そこにある表向きの課題と本質の問題なども見えてきます。

 

▼こんな素敵な旦那様ショット(撮影:富山県黒部市・濱田ファーム)を撮影させていただくことも。。。

_DSC0342

 

受講生に学びに来た理由を聞いても、直近の課題や表層的な課題しかでてこず、真因は見えていないのです。

現地訪問を通じてようやく受講生との向き合い方が分かってきますのでスタートラインにたてたという所です。

育成塾の場合は、講師を固定して年間実施していきますので、

受講生と講師とが向き合うことが出来ればそこから卒業までに何をどう学んでもらうのかを考えられます。

ですので育成塾では

「講師」というよりはコーチングやカウンセラーのような分野に近いこともしている結果となります。

そのため、育成塾では講師ではなく、「農家の右腕」と記載をしております。

ちなみに私は、

1期生のライターさんからはDr.K (課題や問題など受講生をばっさばっさ切っていくため)

2期生のライターさんからはMr.スパルタ (受講生に容赦なく愛の鞭をふりつづけるため)

という称号をいただきました。

 

「集まる」必要性はどこにあるのか?

冒頭にあんまり無いと書きましたが、あるとすれば

自分一人で学ぶ力をしっかりと持ち合わせていない方であるならば

授業理解度をより深めることが出来る

という部分での価値があるのかなとは思います。

 

一番顕著に出てくるのが授業後半にあります。

育成塾では卒業する際に3つの資料を提出してもらいます。

「真因」が見えていないメインターゲットに関していえば特にそうですが

これを完成させるのは真剣に向き合うほどに難しいものです。

そうした時に、

同じゼミ生(後半は5つのゼミに分かれました)の中で発表をさせると、

自分のは完成していなくても他人のには的確に問題定義をしてあげられる

という状況がおこるのです。

「人の振り見て我が振り直せ」ではありませんが、

他社の問題点を指摘できる自分の力を、自社の問題点を見る力に変換できればいいのです。

受講生同士交流もしており、同じ授業を受けているからこそできることの1つではないかなと思います。

そしてこれは、向き合うことの2つ目で

受講生が自分自身と向き合うことにつながっていくと思います。

 

また10ヵ月間共に学んでいく中で違う価値観、違う背景、違う課題を持ち合わせてきているからこそ

授業の中での議論や発表をしあうことで学べる事、刺激になる事は十二分にあるなとは思っています。

そうした環境下で学ぶということで結局は自分自身と向き合い、講師に丸裸にされ、

やらなくてはいけないことが見えてくる。

につながっていけばいいのかなと思います。

こうした部分では、「集まる」必要性はあるといえばあるのかなと思います。

 

ただし!

難しいのは仲良し集団にならないように気を付けなければいけないことです。

真面目に学びに来ている方が大半だというのはもちろんわかってはいつつも、

そうは思えない行動や言動が生じることがままあり「何しに来てるんだろう?」という時もあります。

それが「集まる」ことで生じるマイナス要因の方が大きくなるならば、「集まる」必要は無いと思います。

ですので、階層別の1階層目の方々(経営ができていて経営陣の方)をターゲットとするような経営塾ならば、

e-ラーニングでの講義の方が圧倒的に効率的だと思います。
大事なのは、

東京で集まることではなく

自社の経営を成長させられるべく人間として成長することですからね。

そういう意味では、私も講師側ではいますが、毎回とても多くのことを学ばせてもらっています。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です