【代表ブログ】マルシェという6次産業で10億円へ②

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<3>マルシェの定義を具現化する4つの視点とは

前回のブログで、マルシェを

「コミュニケーション型移動小売業」と定義した。

ということを書きましたが、

このコミュニケーション型移動小売業は

具体的にマルシェを活用するプレイヤー、4者の視点から見るとどういうことか書いていきます。

 

(1)主催・事務局の定義づけ

まずは、場を提供しマルシェを開催する主催者と、運営する事務局からの視点です。

イベントか定着性のある小売業かでは、私の提唱するマルシェはもちろん小売業としてです。

スーパーマーケットの中で、セールやイベントがあるのは不思議ではないですが、

スーパーマーケットそのものがイベントという認識は誰も思わないと思いますが、まさにそこです。

ターゲットは商業施設での集客や客寄せ的活動ではなく、

マルシェ開催会場の近隣住民や近隣ワーカーの方となりますので、

既存の住んでいる、働いている人の食の楽しみが向上し、

食や買い物を楽しんでもらえる場をつくることこそが、マルシェが長く続く秘訣だと考えています。

ですから、マルシェそのものも、

月2回以上開催(理想は毎週)し、かつ1年以上にわたり継続的にすることで

周辺へチラシなどで訴求しなくても認知がされており、また規模も10店舗以上(理想は20店舗以上)

ある状態が望ましいと思います。

こうしたことを意識しながら、毎週お客様が来ても楽しんでもらえる、

スーパーや百貨店、コンビニとはまた違った食の提案をし続けていく工夫が必要になります。

 

(2)出店者の役割

マルシェにとっては、棚割り=出店者選択が事業成功の肝の1つといえます。

ヒルズマルシェのコンセプトでもありますが、

出店者が「つくり手(生産者・製造者・デザイナーなど)であること」が重要です。

1800㎜の相対販売で想いを伝え、納得し購入してもらえる舞台を最大限活用できるのは、

つくり手以外にはいないと思います。

ヒルズマルシェでも、東京都国分寺市から毎週来てくれる小坂農園(野菜)や

収穫時期に毎週出てくれる

千葉県いすみ市のたんのファーム(トマト)

山梨県南アルプス市のノザワ農園(桃、他果樹)など

農家(つくり手)にはがっちりとしたファンがついています。

お客様の中には、農家さんの所へ泊まりで遊びに行ってしまう関係性になる方もいるほどです。

こうしたつくり手と会えるというのは、農林水産省の「マルシェ・ジャポン・プロジェクト」の

目的が達成されてきているともいえると思います。

もしくは、つくり手の代弁者でも良いと思います。

つくり手と会ったことが無い商品を販売するのではなく、

つくり手とつながっており、信頼され、販売をしている方々です。

神奈川県相模原市のさがみこ有機畑の熊谷さんは、

まさに農家と生産・商品化をしながらヒルズマルシェなどで販売されています。

相対販売をする以上、単純な商品説明以上に提供できる価値があるかどうかは、

お客様の満足度を高める大きなポイントになってきます。

趣味で売りたい商品を並べて売るのなら、フリーマーケットに出店すればいいと思います。

本気で、食や地域の想いを届けたい、だからこそのマルシェ出店にしてほしいと考えています。

 

(3)都市生活者への約束

主催者・事務局・出店者が一丸となって、コミュニケーション型移動小売業を構築することで

購入してくださる都市生活者に対して、ライフスタイルの変化を促す効果があると思います。

(※一般社団法人マルシェ・マーケット研究所は首都圏でのマルシェに対する定義が中心)

前回も書きましたが、まだ日本におけるマルシェのと距離感が難しいお客様にとって

最初のうちはマルシェ=非日常的な行動での買い物であり、

買うものも普段のスーパーとかでは買わないような商品と思います。

しかし、マルシェが定期的に開催され何度も足を運び、コミュニケーションをとりながら購入していく

うちに、それ自体が当たり前の行動になってきます。

そうすると、マルシェで買い物をするという行為が日常化され、かつそこでの商品やコミュニティが

ライフスタイルの一環になっていきます。

マルシェがイベントではないということの裏付けの1つとして、ヒルズマルシェではお客様から

なんで今週はあのお店が来ていないの?と聞かれることが多々あります。

つまり、お客様にとっては「あの店のあの売場に行けば、あの商品が買える」と捉えているのです。

こうしたお客様を増やしていき、価値ある商品を正しい販売員が提供し続けることが

長期的にマルシェを開催し続けられる秘訣なのです。

「マルシェという非日常的な食の市場が生産者と消費者のライフスタイルの一部となる」

構築していくということなのです。

 

 

(4)生産地(地方)との連携

そして最後に、地方と都市の関係性になります。

首都圏で開催しているマルシェ=消費地ということになります。

出店者として農家(生産地)に来て販売してもらっていますが、

より多面的に地方側がマルシェを活用することが出来ると考えています。

私も地方自治体と仕事をさせていただくことがありますが、

自治体の活動の1つに地方商材の販路拡大を東京や海外で行うというのが常にあります。

もちろん大きな予算をかけて展示会への出展や、バイヤーを地域へ招いての商談会も良いと思います。

しかし、大切なことは商品を売るだけではなく商品のつくり手が同時に成長することです。

販路拡大を通して、経営・事業として成長できる学びを与えていけるかということだと思います。

自治体職員だけで東京に来て、はっぴをきてのぼりをたててチラシを配り、

その地域にゆかりがあったり、地域名で人が集められたりするという環境下において

商品を提供するだけでは、本当にその商品が認められているのかが見えにくいのです。

しかもそれが一回限りのイベント販売になると、売上=成果としてしか評価されず、

継続的なファン拡大や販路拡大、ブランディングではなくなります。

本来ならば、つくり手である事業者や農家が自治体の支援の中で商品をブラッシュアップしていき

消費地での販売経験を積み重ねながら、価格調整・販売方法・訴求方法・商品価値などを見出していく

ということが必要なのではないでしょうか。

そして、それを最大限発揮できるのが、定義しているマルシェに他なりません。

コミュニケーション型移動小売業が成立していればこそ、

都市生活者のライフスタイルが日常化し、マルシェでの買い物に慣れている常連客に対して、

商品説明をし、買ってもらうこと、繰り返し出店することで購入後の味の評価や使い勝手、

リピーターしたいかどうかなどの反応を見ることができます。

一過性のイベントや売ることだけが目的のイベントを活用するのとはまた別に、

こうしたマルシェを活用する価値が生まれていくと思います。

※一般社団法人マルシェ・マーケット研究所の地域課題解決支援はこちらをご覧ください

 

このように、

主催者・事務局

出店者

都市生活者

地方

というマルシェに関わる4つの視点からみても、

こうした定義のマルシェをしっかり組み立てていくことが重要だと考えています。

 

2回にわたって、マルシェを定義した理由、定義の内容を書いていきましたが

ようやく次回、「マルシェがなぜ6次産業なのか」について

農業プロデューサーの視点から書いていきたいと思います。

 

>><4>マルシェを6次産業という理由とは?に続く

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