【代表ブログ】マルシェという6次産業で10億円へ③

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<4>マルシェを6次産業という理由とは?

マルシェの定義については前回までのブログで書きましたが、

タイトルにある「マルシェは6次産業」については、実施していく中でそう感じたことがあります。

 

農林水産省事業の1つで6次化を推進するサポート役として

6次産業化プランナーというのがあり、私も昨年度まで就任しておりました。

(今年度、更新はしておりません)

【6次産業化】
農林漁業者(1次産業)が、農産物などの生産物の元々持っている価値をさらに高め、
それにより、農林漁業者の所得(収入)を向上していくことです。
生産物の価値を上げるため、農林漁業者が、農畜産物・水産物の生産だけでなく、
食品加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)にも取り組み、
それによって農林水産業を活性化させ、農山漁村の経済を豊かにしていこうとするものです。
「6次産業」という言葉の6は、農林漁業本来の1次産業だけでなく、
2次産業(工業・製造業)・3次産業(販売業・サービス業)を取り込むことから、
1次産業の1×2次産業の2×3次産業の3のかけ算の6を意味しています。
言葉の由来は、東京大学名誉教授の今村 奈良臣(いまむら ならおみ)先生が提唱した造語と言われています。
(農林水産省ホームページより抜粋)

2年半、6次化プランナーとして活動をさせていただき、全国各地の家族経営(全体の98%)を

見させていただきましたが、1農家単位が6次化産業に邁進するのは違うと感じてました。

2017年2月に農林水産省の第3回6次産業化サミットにて登壇し発表させていただきましたが、

6次産業よりも、先にやるべきことが多い農家さんが大半であるからです。

 

6次産業化サミットで発表した資料の一部を抜粋いたしますが、

私としては6次産業化=利益を出す手段ではなく、

すでにある利益をより伸ばす手段の1つだと考えています。

一方で逆説的ですが、農産物販売で利益が出ていると、伸ばす方向性に6次化はでてこなくなります。

本業(農産物の生産販売)で利益が出ているということは、

それを求めてくれている相手がいる(価値や差別化されている)状態のため、

利益を伸ばす場合、それをより強化することが最優先になるからです。

※品目や産地によっては6次産業化に進む方が強い場合もあります

※時間がある、趣味、やってみたいからなどの経営や事業と無関係な6次化はそもそも対象外です

 

一方で、利益が出ていない場合、その原因は無数にありますが、重要なのは大きく2つ。

・生産能力が劣っている(売り物がちゃんと製造できていない)

・販売能力が劣っている(商品価値を理解していない、提案方法が分かっていない)

です。

生産に関しては残念ながら一朝一夕でなんとかなることではありませんが、

販売に関しては生産よりも工夫次第で改善が見つけやすいと思います。

そう考えると、

農業で現状利益が出ていない場合においてまずやるべきことは

・生産能力を高める(求められる品質・数量などにこたえられる技術・製造能力)ことと、

・立地・気候など様々な条件から、利益が出やすい生産品目もしくは販売方法を構築すること

だと思います。

そうすると、考えたり学んでほしいのは、

1次(生産)+2次(加工)+3次(販売)=6次ではなく、

1次(生産)+3次(販売)=4次の部分だけで十分だと思います。

 

さて、マルシェをコミュニケーション型移動小売業と定義しましたが、

マルシェの活用により4次産業化は達成しやすくなります。

マルシェに出店し、自ら販売をすることは、3次産業(販売)の経験を増やすことに他なりません。

もちろん、東京近郊でマルシェに年間安定的に出店できる農家は、直接的に利益を得ることにつながる

と思いますが、基本的にマルシェ出店だけで利益をしっかりだすのは難しいと思っています。

それでも、自社農産物の「価値」と「提案方法」を学べることが何より大きな強みです。

特に弊社のようなリピーターが多く近隣住民向けに定期的に開催をしているマルシェにおいては、

消費者向け販売を経験する=消費地(者)の求めているコト・モノを知ることができます。

こうした4次産業が自社農産物の価値・差別化要因を発掘するのに大きな役目を果たします。

 

例えば、良くお話をするのですが、

お米の産地のお米農家が初めて都内で自ら売る機会を得て、

持参した商品がお米30kg、10kgの単位だったりしたことがあります。

もちろんその数量で買う方もいると思いますが、

ヒルズマルシェのマーケットではお米を10kg単位で買う人は相当少ないといえます。

消費者像が描け、イメージがより明確にできることで商品販売につながつので、

こうしたことを経験則として学ぶことで、今後の販路拡大や営業に活かすことができてきます。

ただ、これだけでは6次産業化ではなく4次産業化となります。

マルシェの場合、出店者には食品製造事業者、食品販売(卸売)事業者もいます。

6次産業化で定義するところの2次産業です。

 

農家や地方にとって、この2次産業を角度を変えて活かすことができるのが

マルシェの価値の1つだと思います。

・つくり手(1次と2次)と直接販売(3次)をおこなえる場所

という意味だけでも意味合いとしては6次産業ですが、

・農家(1次)がマルシェで販売(3次)を行い自社農産物の価値や提案方法を学ぶ

と同時に

・食品製造出店者(2次)と出会い交流することで、お客様への販売とは別の角度から

 自社農産物の価値や提案方法を学ぶこと

・同じマルシェで消費者と接している目線から、

 農家(1次)と食品製造事業者(2次)がコラボして商品開発・販売を行うこと

※上記は、同じ消費者ニーズを体感していることが重要

などもできます。

 

このように、1次側がマルシェを上手に活用をしていくことで、

利益を伸ばす6次産業化と同様の効果を得ることが出来ると思っています。

 

都市生活者にとって非日常的な商品・場所が日常化していくのと同時に

そこで求められる様々な価値を、つくり手が直接感じ取ることで、

新しい商品開発(品目・品種)や提案方法(売り方、見せ方)を学び

農産物販売で利益を出す事業者へと成長していく機会にもつながるのがマルシェだと思いますし、

2次産業や飲食事業者との接点が増え、直接的な販路拡大にもつながる場所だと思います。

こうした場を一般社団法人マルシェ・マーケット研究所として年商10億円の規模にすることで

4次産業(価値と提案を知る)から始まり、6次産業(2次との活用)が行いやすい場として

より定着し、かつそれだけ地方や農家の農業や食が発展していくきっかけになると思っています。

 

コミュニケーション型移動小売業だからこそできる、

都市生活者への価値提案、農業者の利益UPの活用と進めていきたいと思います。

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