農業センサス2015から見る、全国と北海道の違い

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農林水産省が5年に1度集計している農業の実態調査である農林業センサスの最新版2015が公表された。

様々な情報が集約されているこのデータを眺めていくのはとても好きなことの1つで、

日々現場や農家と接している自分と、俯瞰的にデータで出てくる日本農業の実態を両方から見ていくことは、私が活動をさせていただく上でとても重要なことだと感じている。

さて、そのセンサスからは様々なことが見て取れますが、私の故郷北海道と全国の違いについてを最初のとっかかりとして見てみました。

元々、北海道の農業と日本の農業を一緒に比較していくのは難しいと規模でも環境でも考えていましたが、今回のセンサスでもさらに顕著になりました。

今回は簡単な3つを比較して私なりに考えてみたいと思います。

 

まずはこちら

【北海道と全国の農業経営体のうちの耕作面積別経営体数割合】

全国と北海道の規模別比較

ご覧のように、全国規模では、1.0ha未満の生産面積の方が半数もいるのです。

もちろん、露地・施設といった栽培形態や野菜と果樹といった栽培品目の違いがありますので、

一概にだから狭い、小さいと言い切るものではありませんが、小規模農業者が多くいるという現状に違いないかなと思いますね。

一方で北海道では、半数近い方が20ha以上の生産面積となり、日本では大規模農業に位置する規模ですね。

小豆や大豆、麦など土地利用型作物はこうした大規模面積があって成り立っているという部分もありますね。

 

【北海道と全国の農産物販売金額規模別経営体数】

全国と北海道の売上別比較

生産面積が違うのだから当然、売り上げ規模だって同じように差がでるはず!というのはもちろんなのですが、

一番驚くのは、全国では売上500万円未満が85%だという実態です。

これは北海道が云々の議論の前に、農業の重大な問題が隠されているのではないでしょうか?

兼業農家の方がお米をとりあえず耕して出荷や

高齢者農家の方が細々野菜をつくって直売所へ

という方がある一定程度いるというのは産業全体としては容認できると思いますが、

一概には言えませんがこの数字を見ると、そうした方々で大半を占められている農業なのですか???

と疑ってしまいますよね。この数字だけを見ると、産業の健全性はなさそうです。だって、売上100万円ではどうやっても日本では食べていけないので、片手間でという話ではなく、こうした方々が農地を保有しているから農業で食べていこうとする人が育たないのでは?ともいえますよね。

北海道のグラフの方が本来の産業としては健全な気がします。

 

【北海道と全国の農産物販売金額1位の出荷先別経営体数】

全国と北海道のJA出荷比較

弊社もマルシェ事業を行っておりますが、これを見るとあくまでそうした販売形態を主で行っているのは

極々わずかだということが見て取れると思います。消費者に直接販売(BtoC取引)をメインで行っている方は全国でも9%にしか過ぎないのですから。そういう意味ではマルシェの価値や今後の成長性はまだまだつくっていけそうな部分もありそうですね。

 

JA解体、農協が崩壊する!と騒がれている中、もちろんそれはそれなりの理由があり改善していく必要があるとは思いますが、一方で全国では66%、北海道では82%が出荷先1位がJAとなっている事実もあります。

北海道のように土地利用型作物を大規模で生産している場合は、補助金の絡みもありJAに出荷して終わり。という形になってしまうのはある程度仕方がないことだとは思います。

 

北海道と全国を比較すると、一番顕著に出ると思ってみましたが想像通りの顕著差でした。

しかし、別にどっちがいい悪いということではなく、どちらも日本国内の農業の実態であるということです。

その中で、それぞれの地域・それぞれの農業者がこれからどうやって経営者として、産業として勝ち残っていくのか、舵取りが難しくなってきますね。

 

 

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